A-2:夫婦関係にひそむ「四つの危険因子」
夫婦の会話がぎくしゃくしたり、衝突が増えたりする背景には、ある”特定のやりとり”が潜んでいることがあります。
ジョン・ゴットマン博士は、夫婦関係に悪影響を与える4つの典型的なコミュニケーションパターンを**「四騎士(Four Horsemen)」**と名付けました。
ここでは、それぞれの特徴と影響について紹介します。
1. ×非難(Criticism)
非難とは、相手の人格や性格に焦点を当てて問題を指摘することです。
たとえば、×「どうしていつもそうなの?」や×「あなたって本当に無責任よね」といった言い方が当てはまります。
これは一時的なイライラではなく、「あなたがおかしい」と相手の人間性を攻撃するコミュニケーションです。こうした非難が続くと、相手は防衛的になり、対話の質は大きく低下してしまいます。
2. ×侮辱(Contempt)
非難よりもさらに深刻なのが「侮辱」です。皮肉、嘲笑、見下す態度、名前をからかって呼ぶなど、相手に対する敬意を欠いた言動を含みます。
たとえば、「よくそれで社会人やってるね」や「ほんっと使えない」といった言葉は、明確な侮辱表現です。
侮辱は夫婦関係の中で最も破壊的な要素であり、離婚予測の最も強い指標になるとゴットマン博士は述べています。
3. ×自己弁護(Defensiveness)
相手に責められたと感じたとき、つい「いや、でも」「私だって忙しかったんだよ」と言い訳をしたくなるものです。
しかし、こうした”自己防衛”の姿勢が続くと、相手の気持ちは無視されてしまい、問題解決から遠ざかります。
自己弁護は、正当化や逆ギレ、相手への責任転嫁として表れることもあります。たとえば、「それはあなたがちゃんと伝えてくれなかったからでしょ」といった反応がその典型です。
4. ×逃避(Stonewalling)
感情が高ぶったとき、相手との接触を断つように無言になったり、会話から物理的・心理的に離れてしまうのが「逃避」です。
無表情で目を合わせない、黙り込む、話しかけても返事をしないなどの行動は、相手にとって**“拒絶された”という印象**を強く残します。
とくに男性に多く見られるパターンですが、これが続くと、信頼関係は大きく損なわれます。
夫婦の関係を守るために
これら4つの危険因子は、どんなカップルにも一時的には現れる可能性がるものです。
しかし、日常的に繰り返されるようになると、夫婦の絆は少しずつむしばまれていきます。
逆にいえば、これらのパターンに気づき、意識的に避けたり、建設的な対話に置き換えていくことができれば、関係を良い方向へと導くことができます。
更新日: 2026年1月10日